宮城県鳴子:鳴子温泉遊郭1「『よるの女性街・全国案内版』から引用」


今回のシリーズは鳴子温泉です。
ここにも遊郭があったとされていますが、WEB上を検索しても、ココが遊郭の跡、もしくは妓楼である!と明示しているサイトは存在していません。要するにピンポイントの特定ができていない地域です。
なんとしても、この土地の遊郭跡を特定したいと思い立ち、鳴子温泉に目標を絞りました。

まずは木村聡『赤線跡を歩く3』(2007年、自由国民社)に再録された『全国女性街ガイド』(1955年、季節風書店)から引用します。

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鳴子
こけしの一方の発祥地。丸顔でずんぐり型の女が多く芸者と称するもの13名。花代1時間300円、次時から200円、泊り1800円。これに対する赤線が3軒12名でとあり1000円。
【親切欄】
“蚤虱馬の尿する枕元”と芭蕉が絶句した玉造十湯一の古い湯治湯。“脚気川渡、かさ鳴子”の俗謡でも有名。仙台から陸羽東線で2時間10分かかる。

「脚気川渡、かさ鳴子」とは?

分かりづらい部分を分解してみましょう。

  • 脚気→かっけ。ビタミンB1の欠乏によって心不全と末梢神経障害をきたす疾患
  • 川渡→近在する川渡温泉を指します。
  • かさ→瘡。皮膚病の総称
  • 鳴子→鳴子温泉のこと

 
瘡(かさ)は皮膚病の総称ですが、同時に性病を表す言葉でもありました。同じ「かさ」の音を当てて、全国に散在する「笠森神社」が性病にご利益があるとして信仰を集めたのは有名な話です。
ちなみに岡山県笠岡市、伏越遊郭にも笠神社が近在します。
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今回の俗謡が、遊郭のあったことに起因するのかは不明ですが、妙な符号です。ただし、「脚気○○、かさ○○」と温泉の効能を謳う文句は全国的にあるようなので、あまり深く考える必要はなさそうです。

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