宮城県鳴子:鳴子温泉遊郭7「古老への聴き込み」


さて、前項で昭和8年の鳴子温泉地図に記載された怪しい地点を今昔比較しました。
「カフェーサロン」は容疑濃厚であるものの、断定には至りません。

遊郭調査をしていると、「遊郭」という対象の情報が少ないだけに自分の掴んだ情報を盲信してしまい、「自分の調べたここが遊郭跡であって欲しい」という願望が「ここが遊郭跡である」にすり替わってしまうことがあります。

例に漏れず、遊郭部としても「『カフェーサロン』は『カフェー』って書いてあるから、ここが赤線跡でしたー!!」ぐらいのことを言って、蹴りをつけたい衝動に駆られるのですが、裏を取らない憶測ほど情報を混乱させるものはありません。

10年以上に渡って、ネット界隈で遊郭跡と信じられてきた青森大湊遊郭の場所が事実と異なっていたのはこちらに記したとおりです。また、豊橋某所の現役遊郭にまつわる「戸が開いているのは暗号」もガセでした。

もう少し粘ってみましょう。
ともかくもう一度フィールドワークに戻ってみます。

前項での聴き取り調査は50代、70代の方でした。調査母数の少なさはかなり心許ないのですが、もう少し調査対象の年代を引き上げる必要性を感じてきました。

心当たりがあります。
福井商店さんです。
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ただしこちらのお店は既に廃業しています。
看板をコレクションしておられます。コレクション、といっても観光客相手に展示を目的としているわけではなく、純粋に集めているだけのようです。
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2年前訪れた際、上記のレトロな看板に惹かれて中に入り、奥さんに戦前のことや、奥さんのお父さんが苦労をした話など聞きました。
お歳は伺っていなかったのですが、内容から察してかなり高齢のはずです。
調査対象の年齢を引き上げることができるかもしれません。

さて、前置きが長くなりました。
入りましょう。始発近い時間帯なので、いい加減朝っぱらです。

ガラガラガラ…。おはようございます。

ご対応くださったのは御歳89歳のご主人でした。調査対象を一気に90代前後にまで引き上げることができました。
次項で聴き取った内容を纏めます。

つづく。

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